私自身も起業時にホームページを制作しましたし、様々な起業された方のホームページ制作をお手伝いしてまいりました。
そのような中で起業時に失敗しがちなホームページ制作の事例についてお伝えしたいとします。

多くの場合、失敗したと気づくのは作ってから1年ほど経ってからなのですが…。

多額の費用をかけたのに

起業時に少しでも見栄えをよくしようと少なくない金額をかけてホームページを制作される方がいます。

ここでいう「少なくない」というのは100万円以上のイメージです。
高いなと思われますか?
意外に初期にそのくらいかける方はいらっしゃるのです。

特に創業融資がおりたり、補助金が支給された方は相場以上にホームページにお金をかけてしまいがちです。
ですが、これはあまりおすすめしません。

なぜでしょうか。

コンテンツがほぼない・変わることを想定していない

起業時というのは会社として伝えるべき情報はそんなに多くありません。
サービスの紹介、会社概要、代表者挨拶くらいでしょうか。
このように伝えるべき情報が少ないのに、デザインであったりアニメーションであったりを必要以上に凝ってしまうことで、見栄えがいいというよりも「よく動く」ホームページができてしまうことがあります。
たくさん動くのはいいですが、情報量が少なすぎて「スカスカ」のホームページのように思われてしまいます。

最初にお金をかけてしまうと、あとでホームページに載っている情報を直そうと思ってもお金がないということにもなりかねません。
起業後、ビジネスを変えたり、サービスのキャッチコピー・訴求が変わったのに、ホームページを直す費用がないのでそのまま、というのは起業後1年位経つとよく見かけるホームページです。

ホームページの情報というのは「今」の会社の情報を伝えるものです。古くなったら変える、特に起業後は必ず変わるということを前提にホームページにかけるべき費用を計画的につかっていくべきです。

「見た目」のよさに振り切っている

上記にお伝えしたように起業時に伝えるべき情報はそこまで多くありません。
いわゆる構成や戦略を考える企画部分や、ライティングの部分というのはそんなにお金がかからないということになります。

それでホームページのお金がかかる部分はなんでしょうか。なぜ100万円以上の費用がかかるのでしょうか。

それは多くの場合「デザイン」と呼ばれる部分にお金がかかっているのです。

「デザイン」は定義もマチマチですし、どこからどこまでをデザインと呼ぶのかも人によって違うかもしれませんが、ここでは画像自体のデザイン、ホームページの装飾、アニメーションのようなイメージを持ってもらえるといいかなと思います。

「デザイン」はいいにこしたことはありません。ですが、ビジネスにおけるホームページは適切な相手に適切な情報を届けるためのものです。過度なデザインは受け手の閲覧者に無駄なストレスを与えることもあります。

また「デザイン」はデザイナーさんの「言い値」の部分もあります。もちろん価値に見合った価格ではあるものの、起業時などにはややオーバースペックな「デザイン」であることも少なくありません。

私も車には詳しくありませんが、デザインは車の装飾やオプションのようなものです。あればこしたことはありませんが、エンジンやタイヤなど必要な部分があれば車の用途である「走行」は可能です。
ホームページでいえば、文章があり、適切な文章を適切な順番で伝えることが本来の用途だと考えています。

ブランディングのためのホームページの場合は別かもしれませんが、起業時にそこまでの「ブランディング」がかっちり決まっているケースも少ないと考えています。

ホームページを持つ目的は?

私はよくホームページを持つ目的についてお伝えしています。
「デザイン」がいいホームページがビジネスに必要であれば問題ありませんが、そこまで必要でないのであれば、ホームページの制作費用ではなく、広告費用や別のことに使ったほうがよっぽどビジネスの役に立ちます。

起業時にホームページを作る際には本当にそれだけの金額が必要なのかを改めて見直してみることをおすすめします。

アスウェブでは、起業時のホームページのプランもございますので、よろしければご覧ください。

この記事を書いた人

坂本義和