少子高齢化社会の中で、介護・福祉事業者も年々増加してきています。そんな中で、介護・福祉事業者がホームページを活用できていないという現実があります。

介護・福祉事業者を探したい方にとって、必要な情報を探す事できないような状況がつづいていて、今、検索結果は崩壊してしまっているような状態になっています。

介護・福祉事業者がホームページを制作する際のポイントと、ホームページ発注者として知っておきたい情報をまとめましたので、是非ご覧ください。

介護・福祉事業者は適切な情報発信ができていない

介護・福祉事業者を必要としている人や、その家族は年々増えてきているという事は、ニュースなどでも話題になってきています。

そんな中で、利用するサービスや施設を探す時には、「 介護×(地域名や駅名) 」や「ヘルパー×(地域名や駅名)」などのキーワードで介護・福祉事業者を検索したいという方が多いのではないでしょうか?

実際に検索をしてみると、介護に従事する方向けの、求人情報や採用ページで検索結果は埋め尽くされてしまっています。これは、「介護」や「ヘルパー」というキーワードを使って、情報検索している人は介護に従事している方がほとんどです。「施設を探したい」利用者よりも、「仕事を探したい」介護・福祉従事者の方が、検索エンジンを利用する事が多いためです。

また、介護・福祉事業者がホームページを活用して、適切に情報発信をしていないため、検索エンジンは施設利用者向けのコンテンツの、検索順位を下げてしまっていて、介護・福祉事業者を探している方にとっては非常に不親切な状況になってしまっています。

様々な業種・業界がありますが、このような検索結果になっているところは特に稀です。これからは、介護・福祉事業者を探すために、ホームページを活用していく機会が増える事は間違いないでしょう。

介護・福祉事業者はどのようにホームページを活用すべきか

では、介護・福祉事業者はどのようにして、ホームページを活用していくべきでしょうか。これは、制作するホームページを誰向けに作るのかというところが非常に重要になります。

大きく3つのターゲットにあわせてホームページを制作する必要があります。

■ 施設利用者
■ 施設利用者の家族
■ 介護・福祉従事者やケアマネージャー

施設利用者を募るためのブランディング

現在シニアの方で、これから介護・福祉施設やサービスを利用することを検討している方も増えてきています。

パソコンやスマートフォンを利用するシニアの方も増えてきているため、情報収集をご自身で行う方もいらっしゃいます。 70歳以上のスマートフォン所有率は、5割を超えているため、高齢者はインターネットを利用しないという概念はもう過去のものになってきています。

前回調査(2018年1月)では、日本国内のスマートフォンおよび携帯電話の所有者において、スマートフォンの利用比率は、男性74.2%・女性74.3%だったが、今回調査では、男性82.9%・女性85.0%に上昇し8割台に突入した。
また70歳以上の高齢者層に限っても、前回調査では男性41.6%・女性41.3%だったのが、今回調査では男性56.2%・女性53.4%に上昇し、過半数に達した。

NTTドコモ調べ

もちろん、選ぶ際には、 要介護度や介護者・家族の意向によって変わってきますが、残りの人生をどのような環境で送るのかというところに注目している施設利用者も増加しています。

「どんなところでも、利用ができればよい」と考えている方は少ないのではないでしょうか。しっかり「どんな施設なのか」「他社とどんな違いがあるのか」「どんなスタッフが対応するのか」など、細かい情報をしっかりホームページで発信する必要があります。

施設利用者の家族に向けた情報提供

介護・福祉業界に対する不信感がある、施設利用者の家族が増えてきています。大切な家族が、自分の知らない場所で、快適に過ごす事ができるのか心配になるのは当然の事です。

検索をする施設利用者の家族は、介護・福祉事業者を家族に利用させることが初めての方ばかりです。介護や福祉に関しての知識も浅く、「どのように業者選定をしたらいいか分からない」「ただ漠然とした不安がある」という方も多くいます。

社会福祉協議会のケアマネージャーに、プランを立ててもらう際に、事業者のパンフレットなどの紙の資料を元に提案を受ける方が多いでしょう。毎月必要な自己負担の金額や、提案されるメニューの中身についてその資料を元に検討していくはずです。

パンフレットやチラシなどの紙媒体を閲覧している方は、インターネットでサービスや施設について検索をする方も多くいる事を認識しておく必要があります。より多くの情報や、検討材料を収集するために、様々なキーワードで検索をかける方が増えていきます。

介護や福祉に対して関心の高まる今だからこそ、先手を打って準備をしていく事が重要になります。「ここに任せて大丈夫か?」「どんな食事なんだろう?」など疑問や不安に答えてあげるようなホームページにする必要があります。

介護・福祉従事者やケアマネージャーへの情報提供

ホームページを制作することにより、介護・福祉業界に従事している方が、働く施設を検討する時のための参考にもなるため、しっかり施設やサービスに関する情報提供を行う事が大切です。

また、介護サービスの計画を行うケアマネージャーへのアピールにもなります。 特に、新規立ち上げの介護・福祉事業者はケアマネージャーとの接点もすくない可能性がありますが、ホームページがあれば、施設の事業内容を知るきっかけになります。

また忙しいケアマネジャーはゆっくり情報を調べたりすることができないため、スマホ対応しているホームページは、空いた時間に閲覧することが用意なため、非常に役に立ちます。

福祉・介護事業者のホームページに必要な情報は?

会社案内

行っている事業についてや、代表者の情報、資本金、従業員数など公表できる情報はなるべくホームページに掲載します。また、事業者の経営理念やミッション、コンセプトなどを明記することにより、どのようなポリシーをもって、運営を行っているかという情報を提示することができます。

施設情報(外観・内観)

どんな外観の施設なのか、 浴室やトイレ の状況はどうなのか、食事を作っている厨房はどうなっているのかなどを細かく紹介することによって、施設を利用するイメージが具体的にわきます。

スタッフ紹介

対応してくれるスタッフの紹介をすることもお勧めです。顔が見えるという事は、利用者や利用者の家族にとってなによりの安心・信頼につながります。この人と一緒に時間を過ごしたい、この人にならお任せして大丈夫と思ってもらええる一番のコンテンツです。

サービス内容

サービスの種類や提供時間帯、利用できる定員、食事の内容や、料金など細かくホームページで掲載することをお勧めします。パンフレットやチラシでは分からない詳細な内容を、制限なく掲載することができます。

アクセスマップ

自宅からどれくらいの場所に、施設があるのか等をお知らせします。Google Mapsなどを埋め込む事によって、所在が明確になり、信頼度の向上にも繋がります。

1日の流れ

デイサービス等の場合は、サービスを利用した場合の実際の具体的なシチュエーションや流れについて紹介しましょう。写真や文章、スタッフからのコメントなども入れながら、細かく説明することをお勧めします。

食事やおやつの内容

どのような食事やおやつを提供してくれるのかも、利用者や家族にとっては非常に重要なポイントになります。実際の調理風景や献立表、お食事をいただいている利用者の画像などもよいでしょう。

また、料理の方法( 刻み・ミキサー )や、食物アレルギー対応方針 などについても、できるだけ詳細に掲載しましょう。

空き状況

施設やサービスの利用を検討している方向けに、空き状況を定期的に更新をすることで、ユーザビリティアップします。紙などで状況をお知らせしている事業者さまもいらっしゃいますが、ホームページで公開することで手間もコストも抑える事ができます。

利用者の様子・ 利用者の声

利用している方の様子や声を紹介する事で、安心や信頼を得ることができます。利用者さまのお写真などで利用中の状況をアピールしたり、利用者さまのご家族の声などを掲載することをお勧めします。

介護・福祉事業者がホームページを制作する際のポイント

一口にホームページといっても、さまざまな注意するポイントや状況やターゲットにあわせたコンテンツの制作が必要です。

業者に依頼・発注する際にも、しっかり誰向けに何をアピールするためのものなのかというところを提示する事が大切です。ホームページのゴールの設定が非常に重要になりますので、しっかり業者と相談しながら制作を進めましょう。

UxMEでも、介護・福祉事業者向けのホームページ制作を承っております。どんなホームページを作りたいか決まっていないという場合も、しっかりご相談いただく事ができますのでどうぞ、お気軽にご相談ください。

03-6856-7725

この記事を書いた人

アスウェブ編集部